水樹奈々 ULTIMATE DIAMOND【アルバム】感想・レビュー

◆水樹奈々 ULTIMATE DIAMOND (2009年06月03日/1位/累計104902枚)★★★☆ 3.5点前作で声優界のトップに躍り出た彼女に訪れる再びの過渡期。アルバム収録曲の半数がElements Gardenでその他は別口発注という変革がわかる内容だけれども、うーん。いかにも水樹奈々らしい「…

◆水樹奈々 ULTIMATE DIAMOND (2009年06月03日/1位/累計104902枚)
★★★☆ 3.5点

Ultimate_Diamond_Cover

前作で声優界のトップに躍り出た彼女に訪れる再びの過渡期。

アルバム収録曲の半数がElements Gardenでその他は別口発注という
変革がわかる内容だけれども、うーん。


いかにも水樹奈々らしい「沈黙の果実」「Dancing in the velvet moon」や
初期に歌いそうな説教ソング「少年」「蒼き光の果て-ULTIMATE MODE-」などは
まぁ彼女の得意分野だね、という感じなんだけ ど も 。


どの曲もまぁ、無難で聞き心地のいいナンバーなんだけど
いつにもまして幕の内式的なアルバムカラーが全面に押し出てしまっているし、
声優として歌うにはあまり意味を見出せない曲が多い。


唐突な和ロック「悦楽カメリア」、テクノトランスダンス「Gimmick Game」
生音重視のアップナンバー「PERFECT SMILE」「Trickster」、
「Astrogation」では電子音で宇宙空間を漂い、
さらにさらに「MARIA&JOKER」「ray of change」といった
分類不可能なシリアスタッチなポップスも入り込み、
ってどんだけごった煮アルバムにすんだ!という感じ。


ただ以前と大きく違うのは、彼女の歌唱力。
歌唱力・表現力・独特のビブラードは、この頃がピークなんじゃないかな? 
トップに立ったという自信が漲り、圧倒的な訴求力で
この散漫な楽曲群をなんとかまとめあげているけど、それだけとも言えるわけで。


歴史的な流れで見れば、 このアルバムで声優界だけでなく、
オリコン1位を獲得し日本のヒットシーンにおいても頂点に立ち
さらに亡き父に捧げた名ナンバー「深愛」で紅白歌合戦にも出場する。


そんなターニングポイントの最中に発売されたわりにはあまりにも凡作。
彼女の作品の中で一番幕の内式アルバム。
ちなみにアルバムタイトルのダサさには触れてはいけません。


水樹奈々
ULTIMATE DIAMOND

1. MARIA&JOKER
2. 悦楽カメリア
3. PERFECT SMILE
4. Trickster
5. Mr.Bunny!
6. 沈黙の果実
7. Brand New Tops
8. 少年
9. Gimmick Game
10. Dancing in the velvet moon
11. ray of change
12. 深愛
13. 蒼き光の果て-ULTIMATE MODE-
14. Astrogation
15. 夢の続き