水樹奈々 IMPACT EXCITER【アルバム】感想・レビュー

◆水樹奈々 IMPACT EXCITER (2010年07月07日/2位/累計126175枚)★★★★☆ 4.5点 声優業界を全力疾走していたら、いつのまにか日本歌謡界の頂点に立ってしまった彼女。オリコンで1位を取り、ドームでコンサートをし、紅白にまで出場。精気に満ち溢れた声優界の歌姫の渾身…

◆水樹奈々 IMPACT EXCITER (2010年07月07日/2位/累計126175枚)
★★★★☆ 4.5点
IMPACT_EXCITER

声優業界を全力疾走していたら、
いつのまにか日本歌謡界の頂点に立ってしまった彼女。
オリコンで1位を取り、ドームでコンサートをし、紅白にまで出場。
精気に満ち溢れた声優界の歌姫の渾身の一枚。

全16曲という非常にボリューミーな作りであるが、
それぞれの曲が意味をもっていて、余分なものがなにもない。
オープニングから最後まで、頂点に立つ者としてのギラギラ感満載で全力疾走。

彼女のアルバムは幕の内式ごった煮アルバムがほとんどだけど
今作ではそれが珍しく良い方向に作用している。

一曲目「TIME TO IMPACT EXCITER」から繋がっての「NEXT ARCADIA」で
得意の宇宙空間を一気に疾走。
この曲、音の掛け合いがものすごい。まさしく音色の応酬といった感じ。

ロックを通り越してもはやメタルの「ミュステリオン」
彼女の陽の魅力溢れる「Young Alive!」「SCOOP SCOPE」「ストロボシネマ」
俊龍による中華+アニソン+歌謡曲+ストリングスというごった煮「DRAGONIA」
日本の夏を感じる郷愁ソング「夏恋模様」
もはや正統派歌謡曲「夢幻」「恋の抑止力-type EXCITER-」
Elements Gardenらしいアニソンと歌謡曲の融合「Silent Bible」「囚われのBabel」
スパニッシュな異国情緒溢れる「アルビレオ」
そしてオリコン1位となったシングル曲「PHANTOM MINDS」「Don’t be long」からの
水樹による詩作と盟友・上松美香によるクライマックス「7月7日」。

もうね、凄いとしかいいようがない。
アニソンに関わる全てのミュージシャンが、彼女を依り代として
最高の物を作ってやろうという半端ない意気込みを感じる。

そしてその難曲を全力で歌いこなす水樹もまた、プロだ。
物凄いスピードで右へ左へ上へ下へと激しく翻弄するメロディーに
暴れ馬の手綱を握るかのごとく、乗りこなし表現している。

「声優だと馬鹿にしているヤツらよ、これが今のアニソンだ」
と言わんばかりの、最上の一枚。

まぁ最初から最後までこってりとした揚げ物なので
すぐお腹いっぱいになってしまうんだけども、そこはご愛嬌かな。

水樹奈々
IMPACT EXCITER
1. TIME TO IMPACT EXCITER
2. NEXT ARCADIA
3. ミュステリオン
4. Silent Bible
5. Young Alive!
6. SCOOP SCOPE
7. DRAGONIA
8. 夢幻
9. 夏恋模様
10. 恋の抑止力-type EXCITER-
11. PHANTOM MINDS
12. ストロボシネマ
13. 囚われのBabel
14. アルビレオ
15. Don’t be long
16. 7月7日